mir821’s diary~露語&ランニング〜

25年ぶりにロシア語を再勉強中。たまにモンゴル語&ランニング。

ベルゴロド~地元国営放送の現地ルポ~

ウクライナ領内からの武装集団に攻撃されたロシア西部ベルゴロド州。

その州の国営放送のローカルニュース「ヴェスチ・ベルゴロド」は、ほぼリアルタイムでユーチューブでネット配信もされている。

 

5月24日朝のニュースでは、州内に出されていた「反テロ作戦態勢」の解除とウクライナ破壊工作グループの壊滅をアナウンサーが伝えた後、現場からの記者の現地ルポを放映していた。

 

「Z」マーク付きの戦闘服をまとったA・コロボフ記者がマイクを片手に語る。

「月曜日の早朝から、グライボロンとその周辺では、ひっきりなしに銃砲火がありました。通りには誰もいません。住民は避難所にいるか、逃げ出しているのです。ときおり、サイレンも鳴っています、、、」。

youtu.be

同記者によると、ロシア軍が越境してきた武装勢力を撃退しようとしたが侵入され、その後、住宅に火の手があがったそうだ。

住民一人が死亡、数十人が負傷したという。

店の窓ガラスが割れ、菜園には爆弾の金属片が発見された。

同記者は、この金属片は使用が禁止されているクラスター爆弾の破片だといっている。

住民が避難した建物は壁が1mもあって、そのおかげで住民も難を逃れたらしい。

 

ルポ中の最後のほうでは、戦闘機が空から爆弾を投下するシーンがあったが、これはロシア軍の掃討作戦なんだろうね。

 

最初、この動画の見出し中の「ДРГ」は「自由ロシア親衛隊」(?)の略なのかなと思ったけど、「 Диверсионно-разведывательая группа」(破壊工作グループ)の略だった。

略語はなかなか難しい。

 

それよりもルポをみていて気になったのが、本記事に張り付けた動画のシーン。

クラスター爆弾の破片らしきものを持ったコロボフ記者のうしろにある大きな看板だ。

看板は木に隠れていて、全部が読み取れないけど、「С праздником!」とでも書いているみたい。

だから、戦勝記念日かなにかのためなのかも。

 

注目は看板の軍服姿の男。

旧ソ連の戦争映画「出撃するのは爺さんだけ」に主演したL.ブイコフだ。同作品の監督もしている。

 

この作品については、ついこの間、私のブログで書いたばかり。

舞台は1943年のドニエプル攻防戦。ドイツ占領軍からのウクライナ解放作戦を描いた名作だ。

映画は旧ソ連で4000万人以上が見た人気作品。

 

プーチン派のロシア人ならいざ知らず、看板のブイコフをみて、この作品の主題の「『ドイツ占領軍』からのウクライナ解放作戦」を「『ロシア占領軍』からのウクライナ解放作戦」と読み替えて連想する人は、けっこういるんじゃないだろうか?