mir821’s diary~露語&ランニング〜

25年ぶりにロシア語を再勉強中。たまにモンゴル語&ランニング。

ロシア語能力検定1級・傾向と対策~和文露訳~

1. はじめに

 「和文露訳」の配点は100点(400点中)。筆記試験(120分)のうちの1科目です(筆記試験は他には「文法」、「露文和訳」)。

 ほかの科目に比べて、もっとも平均点が低くく、受験者が苦手としていることがわかります。

 学習到達度基準は、「キーポイントとなる単語と表現が与えられれば、専門分野の露訳もできる」、です。

 しかし、単語や表現が与えられることはほとんどなく(第82回は2単語あり)、出題範囲も「2.傾向」で示したように、新聞の記事、コラムに限定されています。 

2. 傾向

 以下、第60回からの「和文露訳」のテーマと出典です。

第60回 「福島原発事故の教訓」 2012年7月24日毎日新聞

第62回 「教育のグローバル化」 2013年7月19日読売新聞

第64回 「家事についての意識調査」 2014年6月30日読売新聞

第66回 「潘基文国連事務総長の寄稿文」 2015年7月2日朝日新聞

第68回 「女性の労働環境」 2016年7月26日読売新聞

第70回 「若き将棋棋士」 2017年4月30日朝日新聞

第72回 「プラスチックごみ」 2018年6月20日朝日新聞

第74回 「験かつぎ、縁起かつぎ」 2019年7月21日朝日新聞

第76回 「ゴッホの「向日葵」」 2020年7月26日読売新聞

第78回 「テレワーク」 2021年7月16日朝日新聞

第80回 「スマホと高齢者」 2022年7月24日読売新聞

第82回 「eスポーツと五輪」 2023年6月29日毎日新聞

 

いずれも3大新聞社からの出典ですが、天声人語のようなコラムなのか記事なのかどうかは明記されていないのでわかりません。

ただ、内容的には時事的なテーマにまつわるものがほとんどです。

出典は試験の年の6、7月の新聞からです(第70回を除く)。

3.対策

出典がわかり、出題分野も限定されているので、対策は立てやすいと思います。

新聞記事やコラムなのですから時事用語も覚えておいておかないといけません。

私は次の本を「和文露訳」対策に使っていました。

増補版 時事ロシア語 | 加藤栄一, 時事ロシア語改訂委員会 |本 | 通販 | Amazon

本来的には「露文和訳」としての参考書ですが、使い方を変えて、まずは日本語からロシア語に訳すというやり方で勉強していました。

さらに、出典の時期も試験の年の6、7月の3大新聞社のコラム的な記事ということが分かっているので、試験にでそうな文章を適当に選んで自分で翻訳してみたりしていました。

独学なのでチェックしてくれるネイティブもいないため、Deeplなどで使って自分で正確に訳せているか確かめるしかありませんでしたが、なにもしないよりはましですね。

「1.はじめに」でも書きましたが、「和文露訳」は平均点が低いのです。

おそらく、これは「文法」、「露文和訳」で時間を使いすぎて、「和文露訳」ではあせりすぎてしまう受験生が多いからじゃないんでしょうか?

筆記試験(120分)の時間配分は大切です。

初めから「文法」〇〇分、「露文和訳」〇〇分、「和文露訳」〇〇分といったように自分の得意・不得意で時間配分を決めて、確実に合格点をとっていくことが重要です。