映画だけど現在のウクライナ情勢を理解するには必見。
2017年製作のウクライナ映画「Кіборги Герої не вмирають」(邦題は『ソルジャーズ/ヒーロー・ネバー・ダイ』)
ロシア語は、「 Гиборги Герои не умирают」。
гиборгはサイボーグ。
作中で兵士をサイボーグに喩えたのがタイトルに反映されている。
ウクライナ語のウィキのあらすじはかなり長いが、ロシア語版ウィキはかなり短い。
以下、コピペ。
⇒Фильм рассказывает историю одного двухнедельного боевого дежурства в сентябре 2014 года. Группа украинских военных впервые приезжает в повреждённое боевыми действиями здание старого терминала Донецкого аэропорта им. Сергея Прокофьева.
Доброволец с позывным «Мажор» (играет Макар Тихомиров), музыкант и сын влиятельных родителей, тайком убежал на войну. Он пытается понять свою роль на этой войне, саму войну, и что будет после неё. Вместе с ним ещё шестеро военных, чьими прототипами являются реальные украинские военные.
(簡訳)映画は2014年9月のある2週間の実践配備における出来事についての物語である。ウクライナ兵士のグループが戦闘で破壊されたセルゲイ・プロコフィエフ記念ドネツク空港の旧ターミナルにやってくる。
召集に応じた志願兵の「マジョール」(マカール・チホミーロフ)は音楽家であり、有力者の両親の子息だが、密かに戦争に参加した。
彼はこの戦争での自分の役割、戦争そのもの、そして、戦後になにがやってくるのかを理解しようとしている。彼のほか6人の兵士がいるが、それぞれが実際のウクライナの兵士たちの原型ともなっている。
これだとよくわからない。
2014年のクリミアのロシア併合以来、ウクライナ東部では親ロシア派分離勢力とウクライナ政府との戦闘が激化した。
この映画は激戦地のドネツク空港をめぐる両者の攻防戦を描いたもの。
ウクライナ政府が50%を出資して製作された映画。
しかも、公開日がウクライナ軍の記念日で、最初の公開はマリウポリだったとのことだから国策映画っぽいかなと思いきや、ウクライナ防衛に参加した兵士の心情や親ロシア派兵士とのやりとりなどをみると、複雑な紛争の背景をできるだけ客観的に描こうとしているから、一方的なプロパガンダ映画とはいえない。
アマゾンプライムの説明では「オーディオ言語」はウクライナ語(字幕付き)だったから、ロシア語の学習にはならないと思ったけど、いざ見てみるとウクライナ兵士たちの会話の半分ぐらいはロシア語。ウクライナ語の部分もけっこうわかる。
あれって思ったのが、Дякую、ってウクライナ語。
綴りはあとで調べたけど、意味はわかった。
学生の頃、ロシア語だけじゃなく、チェコ語、ポーランド語を少しだけ学んだ。ウクライナ語は学ばなかったけど、チェコ語とかを知っていたから、「ありがとう」とわかった。
へぇ〜って感じ。
もう一つは「чисто」。
かつてハマったアメリカの人気テレビドラマシリーズ「24」で主人公のジャック・バウワーが良く言ってた。危険がないことを仲間に伝える「clear」のこと。
それにしても、映画の中ではウクライナの兵士たちは普通にウクライナ語とロシア語とを混ぜながら話して完璧に意思疎通できているみたいだ。
以前、ロシア人はウクライナ語を60%ぐらいしか理解できないってロシア語系ユーチューバーの方が話していたけど、実際はどうなのかよくわからなくなってきた。