ドラマ「国民の僕」は、ユーチューブの動画では一話がだいたい26分ぐらい。テレビではCMが入るだろうから30分番組だったのかも。
第1シーズンの第1話と第2話だけが一緒の動画になっている。
ロシア語の勉強もかねて少しずつ聞き起こしているが、5分ぐらいずつ小分けにしているとなかなか進まず、今日やっと第1話が終わる。
ちょっと次からはスピードアップしないと、いつまで経っても最後までたどりつけない。
それにしても今回は聞き取れない単語が多かった。まだまだヒアリングの力不足、単語力不足みたい。
まず一つ目の単語が「суевер」(迷信家)。
суевериеで迷信。суеверныйで迷信深い。
21:34 パトカーの先導で大統領府へ向かう車列。車内の後部座席にはゴロボロジコ大統領と首相。
13時から記者会見が予定されている。たまたま13日だったので首相が「13日の13時です。あなたが迷信家じゃないといいんですが、、、」ってくだりででてきた。
ウクライナも13は不吉な数字らしい。
ゴロボロジコには借金があって今日が返済期日。
それを聞いた首相が電話一本で銀行に債務を帳消ししようとするが、ゴロボロジコはさすがに断る。
政治風刺ドラマだから事実とは異なるかもしれないけど、財界と癒着している政権では可能なのかもね。
ここでは「(返済期限に)遅れる」という意味のпросрочивать/просрочить。
受働形動詞過去のпросроченный。
返済期限を過ぎると延滞金が発生することをゴロボロジコは心配していた。
22:49 銀行に到着するも、長い行列。
首相が並んでいる市民に大統領を優先してもらおうとするが市民の一人が文句を言った。
Перепуг! びっくりだ!行列はみんなに平等だろ!
それでも市民は順番を譲ってくれた。
窓口にはいつもの女の子じゃなく、なんと銀行の頭取。
借金を返済しようとするゴロボロジコに「債務はすべて返済されました」と諂って応対する。
全債務が帳消しになるキャンペーンに当選したのだ、слепой жребий(運任せ)だから幸運だったのですと説明すると、キツネにつままれたような様子のゴロボロジコだが、お礼を言って銀行を後にする。
首相は並んでいた市民に向き直り、「将校諸君、緊急招集、ありがとう!」と発すると、市民たちは直立して、「ウクライナのために奉仕します!」と唱和。
実は、行列の市民は首相が仕組んだエキストラたちで、ゴロボロジコをだます芝居を演じていたのだった。
ただし、頭取は本物という設定みたいだ。
と文句をいった男性は大佐で当初のシナリオにはないセリフだったみたい。
самодеятельность。勝手な行動。訳語はアドリブって感じだろうか。
24:28 学校に到着。SPたちを従えて校長室へ。ドアの取っ手に触れようとする場面から、ユーチューブの動画の件で校長室に召喚される回想シーンになる。
ドアをそっと開ける歴史教師姿のゴロボロジコ。
中では校長のほか女性教師たちが厳しい表情で待ち構えている。
入っていいですか?と小さな声でお伺いを立てるゴロボロジコに校長は「Смелее!」。
辞書では「やれっ、遠慮するな!」だけど、皮肉っぽく「ご遠慮なく」ってニュアンスなのかも。
放送禁止用語だらけのゴロボロジコの動画で同校は再審査の対象に指定されたらしく、校長は激怒。
経緯の釈明を求めて、ゴロボロジコの教師としての適性にも疑問を示した。
憤懣やるかたない校長は「話はこれで終わりです!」と書類をテーブルに投げつけると、パソコンの動画が再生され、ゴロボロジコの毒舌が流れた。
顔をしかめる女性教師たち。
実際に使わなくても、いろんな放送禁止用語はちゃんと理解できる文化なんだね。
改めて思うけど、ドラマ「国民の僕」のセリフの言語は基本的にロシア語。
ウクライナでのロシア語をめぐる問題はいろいろあって、今回のウクライナ侵攻でさらに混迷を増すだけに、いろいろと考えさせられる。