mir821’s diary~露語&ランニング〜

25年ぶりにロシア語を再勉強中。たまにモンゴル語&ランニング。

マキシム・ガルキンのレジスタンス

国民の7割が「特別軍事作戦」という名の戦争を支持しているといわれるロシアだが、「戦争反対」の立場を明確にした人も少数ながらいる。
 
有名なタレントで多才な芸をもつマキシム・ガルキンもその一人。
 
ロシア軍のウクライナ侵攻直後に自らのインスタグラムに「戦争反対」のメッセージを投稿。
しかし、その結果、当局からいわゆる文化人のブラックリストに入れられ、国内でのコンサートやTV出演などを禁止されてしまった。
 
彼の奥さんは日本でも「百万本のバラ」で有名なアラ・プガチョワだけど、自らの立場を明らかにしなかった彼女の芸能活動も制限を余儀なくされた。
 
当局からの圧力が強まるなか、Youtubeでアップされた動画は2022年2月12日のサンクトペテルブルクでのガルキンの舞台。
第1~3部に分かれ、それぞれ2月21日、3月19日、3月25日に投稿されている。
注目すべきは、ガルキンの衣装。
なんとパンツは黄色でジャケットが青。
まさにウクライナ国旗の色そのものなのだ。
 
舞台ではゼレンスキー・ウクライナ大統領の物まねをするシーンもあるから、もしかして事前に準備した衣装だったのかもしれないが、舞台があったのは2月12日。
ロシア軍のウクライナ侵攻の12日も前だから、反ロシア・親ウクライナを狙った演出ではない。
 
ただ、第2部、第3部のアップは3月19、25日であること、最上段の固定コメントにガルキン自身がチャンネルのアピールをしていること、さらに過激なプーチン、ルカシェンコを揶揄ったコンテンツを添付していることを考えれば、才能あふれる芸人ガルキンが独裁者プーチンレジスタンスの姿勢を鮮明にしたものというしかない。
 
「コスチュームはとても象徴的だね。色がウクライナ国旗だよ。ブラボー!」というコメントが、きっと多くの視聴者が共通に感じたガルキンの想いを的確に表している。