ゼレンスキー・ウクライナ大統領が俳優・芸人時代に制作・主演したテレビドラマ「国民の僕(しもべ)」。
2015年の第1シーズン(全24話)に始まり、2016年の映画、2017年の第2シーズン(全24話)、2019年の第3シーズン(全3話)までがYoutubeで公開されている。
Сериал Слуга народа - 1 и 2 серии | Премьера комедии 2015 - YouTube
ウクライナ国営放送の番組だからウクライナ語と思いきや、ほとんどのセリフがなんとロシア語。
第1シーズンはYoutubeの字幕設定はポーランド語、ロシア語だが、ポーランド語はわからないし、ロシア語も自動生成なのでところどころ変なとこもある。
とりあえず、全シリーズをさらっと見たけど、映画として楽しむにはロシア語ではとくに苦労しなかった。
でも、やはり、聞き取れないフレーズや単語がたくさんあった。
これはテレビドラマだけど、ウクライナの政治、社会状況を風刺しているコメディーなので、現実のウクライナのことを知る上でもとても勉強になる。
というわけで、あらすじを少しずつ追いながら、理解できなかった単語や気に入った表現をメモしていくことにした。
原題は「 Слуга народа」。動画が公開されているチャンネルは「Слуга народу」。どちらも「国民の僕」の意味だが、前者はロシア語、後者はウクライナ語。
Youtubeの[概要]は
「国民の僕は、政治風刺のコメディシリーズです。
オンラインでの視聴は、私たちのyoutube.com/slug95でできます。
公開年は第1話が2015年11月16日です。
『第95街区』制作です」
とある。
0:10 ウクライナの首都キーウ。
夜の闇のなか、ライトアップされた独立広場を見下ろす建物のベランダで、政界の黒幕らしき富豪3人の男がグラス片手になにやら陰謀めいた会話をしている。そのうちの一人が切り出したセリフ。
ー みなさん、われわれは美しい景色をみるためにここに集まったわけじゃないんですよ。無意味に金を浪費することにわれわれは飽き飽きしてますよね、みなさん。
初めはわれわれの候補者を政界に出すために数百万を浪費し、その後はライバル候補を葬るためにその倍以上も浪費したんですよ。(以下、略)
- Друзья! Мы собрались здесь не ради красивого вида. Господа,нам надоело бессмысленно тратить деньги. Сначала мы тратили миллионы,чтобы вывести на политическую арену наших кондидатов,а потом два раза больше, чтобы угробить конкурентов.
3人は近く実施されるウクライナ大統領選挙で、自分たちの息のかかった候補を当選させて、当選後は都合のいいように利用することを目論んでいるオリガルヒ(新興財閥実業家)。
1991年のウクライナ独立以降、歴代のウクライナ政権に影響力を行使してきたオリガルヒの冒頭での登場で、視聴者にはドラマとリアルな政治状況がオーバーラップしたに違いない。
гробить/угробитьは、гроб(棺)から派生した動詞。俗語。意味は「壊す、台無しにする」。
2:00ぐらいから主題歌。
ここはマイブログのカテゴリー「国民の僕(しもべ)」の最初の投稿にあるので割愛した。