今日のロシア・ローカル局探訪は、「ヴェスチ・ハカシア」。
「ハカス共和国」は、アジア中央部のロシア連邦共和国。
一応、ニュースとして放送しているが、「報道」というよりも「PR」といったほうが正確だろう。まあ、国営放送の戦争ネタなので、当然、プロパガンダだけど。
1月30日付の同局がアップした動画には、ロシアが占領したルハンシクというテロップ。
部屋には鼻から下を覆面した数人の兵士が並んでいる。
その後ろで彼らの紹介をしているのがロシアの軍事会社ワグネルのプリゴジン。
「ピョートル、見えるか?問題ないか?
ここにいる若者たちはみんなハカスからきたって、俺が証明してやるよ。
みんなワグネルで戦っているんだ」
なんて言っている。
動画の説明は、「同郷人たちと語り、故郷に挨拶を送ります。現在、特別軍事作戦の地域にいるハカスからの戦士と私たちはビデオ交信することができました。彼らは動員を待たず、自らの意志で出征し、民間軍事会社『ワグネル』の隊列に入りました。彼らと交信したのはピョートル・ペルミャコフ記者です」とある。
(Поговорить с земляками и передать привет на родину. Нам удалось установить видеосвязь с бойцами из Хакасии, которые сейчас находятся в зоне СВО. Это те, кто не ждал мобилизации, а ушел добровольно и вступил в ряды ЧВК «Вагнер». С ними пообщался наш корреспондент Пётр Пермяков)
ただ、テロップはルハンシクとなっているが、撮影場所や日時はわからない。
プリゴジンがいなくなった後は、2人が加わり、戦闘の様子や自分たちの心情を話している。
兵士たちのコメントのあいだには、ワグネルのプロモーション動画もはさまれていて、明らかに地元への宣伝といった内容だ。
正規軍の影で暗躍していたワグネルは、ここ最近、露骨に表舞台で主導権を取ろうとするような動きをしているが、ローカル局にまでプリゴジン自らが出演して存在をアピールするようにまでなっているようだ。